Harry's Cafe

時事、読書、映画、演劇レビューなどなど
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
サバイバル
今回は、この話のまとめ。この気詰まりの時代での、
自分なりのサバイバル方法です。
つっても、そんなに大した話ではありませんけれど。

私なりのサバイバルの仕方。それは、意識的に無防備に
なれる瞬間をつくることです。
それも、いろんな形で無防備になれる瞬間を。

例えばそれは、人によってはお酒を飲んでいる瞬間だったり、
衝動買いをしている時だったり、競馬新聞を広げて予想を
している瞬間だったりするかもしれません。
人により無防備になれる瞬間も、そしてどんな形で無防備になれるのかも
違うとは思いますが、人には必ず、無防備になれる瞬間があると思います。

よく、子供が出来ると特に、一人っきりになれる空間がほしいって
言う夫婦の話なんてのを耳にします。
この場合はその一人きりの瞬間が自分が無防備になれる瞬間なのかもしれません。

でも、例えば鬱で苦しんでいたり、引きこもっている人たちにとっては、1人で
孤独をかみしめている瞬間こそが苦痛で、実は無性に話し相手を求めているのかも
しれない。
お酒だけでしか無防備になれなくて身体を壊したり、お金を使っている時しか無防備
になれない人は、やがて溺れてしまう危険性があるかもしれない。

だから、様々な形で無防備になれる時間の種類を増やしていく方が
いいのかもしれないって思うようになりました。
そして、自分一人が無防備になれる瞬間も貴重ですが、お互いに無防備でいられる
相手がいるって事はもっと貴重かもしれません。
1人では超えられない限界も、複数だったら難なく超えられるのかもしれないし。

ただし、人が本当に無防備になれるのはほんの瞬間だと思います。
誰かが無防備で居続けることは、相手の人にとっては苦痛でしかないかもしれない。
でもだからこそ、例え一瞬でも、無防備になれる瞬間がつくれるって事は貴重な
事だと思います。
ぶっちゃけていえば、そんなパートナーがほしいって話なんですけど(笑)。

でも、いろんな形で無防備な瞬間のストックがあったらそんなに寂しくはない、かなあ?
| われ思う | 05:48 | comments(0) | - |
気詰まりの時代に
JUGEMテーマ:演劇・舞台
さて、長く引っ張りすぎなこの話題。
もうちょっとだけ続きます。私たちは、今現在、無意識の
うちに何かに身構える人生を送っているんじゃないか、と。

この話題を考えている時に思い浮かべたのは、最近の未成年と、そして
教師達の犯罪の多さ、です。
今になって教育現場が荒廃したわけではないでしょうが、最近の未成年の犯罪の
多さと、そして教師が起こす軽犯罪。もちろん、報道という枠組みの中で、
目に付きやすく関連づけられやすい事なのかもしれません。

でも、ある意味ああいう事件は一種の悲鳴なんじゃないか、
と思うことがあります。
自分の無意識すら無防備になれなかった人間が起こした反乱。
事件を起こした彼らは、もしかするとそこまで追いつめられていたのかもしれない。

でも、もしかするとこれって彼らだけの特別なことではなく、
私たちの身の回りにも結構ある問題かもしれません。
例えば、職場で本音で上司と語ることが出来る人は少ないでしょう。
そんな仕事、やりたくありません、って言えれば
どんなに楽なんだろうって思う人も多いと思います。
ただし、この不景気の世の中、どんどんコストの削減の中で
自分たちの心の安らぎも同時に切りつめられているのかもしれません。

そして、もしかすると私たちは友人だったり、大切な人に対しても本音で語ること事が
難しくなっているのかもしれない。本当に重い友人や大切な人からの話はお互いに
無意識のうちに避けているような気がします。

そしてそれは、ネット上でも同様かもしれません。直に顔を合わせないバーチャルな空間は
例えば2ちゃんねるのように、とても刺激的な本音が飛び交う場所か、それとも最低限、
荒らされないように、どこか身構えて発言をしなければいけない空間の両極端に別れて
来た気がします。
素顔の見えないメールや掲示板だからこそ節度あるコミュニケーションを成立させるために
必要なコストって結構あるのかもしれません。

ファントムペインで聞いた笑い声、それは例えば他の舞台や、お笑いタレント達のライブや
TVでも聞ける少し乾いた笑い声は、そういう時代に生きている私たちの悲鳴だったのかも
しれない。そんな事が今更のように実感出来た舞台でした。

次回はこのネタのまとめ。自分なりのサバイバル方法について。


| 映画・演劇 | 05:48 | comments(0) | - |
無防備だったあの頃
JUGEMテーマ:演劇・舞台

違和感の話の続きです。
きっかけは、第三舞台20周年&10年封印公演を見に行ったことでした。
この作品、ファントムペインは、94年に上演された「スナフキンの手紙」という
作品の続編でした。詳しい内容を書くときりがないんでやめておきます。
ちなみに、スナフキンの手紙は、自分的に大好きな作品なんですが。

さて、今回ファントムペインという舞台を見て、感じたのはその雰囲気の違い、でした。
前回のスナフキンの手紙と同じキャラクターを同じ人たちが演じているからこそ、
その違いが際だっている感じがしたのかもしれません。

もちろん、今回は彼らがパラレルワールドに来た後の話、だったので雰囲気が違うのは
当たり前なんだと言われればその通りなのかもしれません。
また、役者さん達にしても、そして演出家の鴻上尚史にしても、年月が経ったのだから
雰囲気が異なるのは当たり前だ、って意見もあると思います。

ですが、ここで感じたのは同時に自分たちの心の中に、無意識のうちに何らかのバリアが
出来ているんじゃないかな、って気がしたんですね。
すべてを時代のせいにするのは違うと思うんですが、でも前作が上演された94年と
今とでは、もしかすると時代の雰囲気が違うんじゃないかと。

94年って年は、神戸の大震災や地下鉄サリン事件が起きる前の年です。
バブルは崩壊し、就職は氷河期とは言っても、少なくとも私は今の時代よりももっと
楽天的に生きていました。別の言い方をすれば無防備に生きていられる時代だった気がします。
もちろん、いきなりその翌年からすべてが悪くなるわけではなく、すでにその当時も色々な
所に、そのほころびはあって、単に気付かなかっただけかもしれませんが。
少なくとも高々7年前のあの頃、私たちはもっと気楽に生きていられた気がします。

そして現在、決してあのテロ事件が起こったからだけではなく、私たちは無意識のうちに
様々なものに身構えるような時代を生きているんじゃないかと。
その気分が閉塞感の時代という言葉で表されているのかもしれない。

ちょっと重いですが、このネタ、次回に続きます。

| 映画・演劇 | 05:46 | comments(0) | - |
ファントムペイン
JUGEMテーマ:演劇・舞台


今回は、おととい見てきた演劇の話。興味のない人スイマセン。
第三舞台20周年記念&10年封印公演「ファントムペイン」です。
第三舞台っていうのは、劇作家・演出家の鴻上尚史が率いる劇団で、
その昔はダフ屋が出るほどの人気のあった劇団です。<あ、もちろん今も
熱烈なファンが多いんですけど。

最近、バラエティやTVドラマによく出ている筧利夫のいた劇団っていった
方が最近はわかりやすいかもしれません。
んで、自分はこの劇団のファンなんですね、早い話。
その、大好きだった劇団の封印公演に行って来たわけです。

10年間、封印されてしまうのはちょっとだけ、悲しいことですが、そこには
それなりの大人の事情があるんじゃないかな、って気がします。

んで、実際の舞台は、今までの第三舞台のひとつの総決算みたいな内容でした。
今まで、見に来てくれたお客さんに対しての、彼らのお礼としての舞台。
お客さん達もその気持ちはよくわかっている感じでした。
でも、個人的にはちょっとだけ、違和感を感じていました。
例えばそれは、一つ一つの役者さん達のリアクションに対して、熱狂的に笑う
ファンの人たちに対して。

戯曲の内容や、ギャグに対して反応しているのではなく、まるで機械的な反応を
繰り返している一部のお客さん達を見て少しだけ悲しい気持ちがしました。
この状況は、あまりに役者さんや、脚本家に対して申し訳ないんじゃないかと。
第三舞台は、10年〜20年の間に実は数回しか公演を行なっていません。

その理由の中の一つは、そして彼らが10年間封印しようと思った理由は、
もしかすると私たちお客にもあるのかもしれない。
あまりに機械的な反応は、決して役者さんやスタッフ達を育てることはなく、
いい影響を与えない気がします。

そして、もう一つ感じた違和感。それは、あの頃、自分たちが無防備だったって
事に気が付いた事でした。
この項、次回に続きます。
| 映画・演劇 | 05:45 | comments(0) | - |
千と千尋の神隠し
JUGEMテーマ:映画
さてさて、ネタが古くならないうちに、書き込んでおこう。
今回は千と千尋の神隠しの話。

いわゆる宮崎アニメのこの作品。結構見る人によって賛否が分かれている
みたいですね。でも、隠れ宮崎アニメファンの私にとっては全然OK。
今までの作品の中でも、珠玉の一品でした。

ここで、一言いっておくと、宮崎アニメは好きですが、すべての作品が
好きなわけではなく、つまり宮崎アニメを全肯定しているわけではないんです。
自分が好きなのは、となりのトトロ、紅の豚、そして少しランクが下がって
風の谷のナウシカ、ルパン三世カリオストロの城って感じです。

まだ、未見の人もいると思うんで、内容的なことには極力避けますが、
この作品も、いわゆる宮崎アニメ色を色濃く残しています。
宮崎アニメ色って言うのは、いわゆる本当の悪人が登場しないとか、
どこかちょっと説教くさい(笑)とか、そういうことなんですけど。

宮崎アニメを絶賛する人たちの中には、例えばナウシカとエコロジーについて、
とか、声高らかにメッセージ性を絶賛する人がいるんですが、個人的には
そういう声には違和感があって、作品として楽しめるかどうかってのが
ポイントだったりします。

でもね。今回は、監督自身が11歳の子供に向けて作りました、と公言している
通り、その説教くささが、ちゃんと楽しめる作りになっている気がします。
作品全体の作り方はまるで、ディズニー映画。テーマパークの中の
一つのアトラクションとしても、成立するくらいのエンターテインメント性があります。

そして肝心の?メッセージに関しては、多分ね、昔だったら近所のおじいちゃん
おばあちゃんが、子供たちに教えていたことを、映画を通じて伝えたかったんじゃないかな、
って気がします。
そして、それは、もしかすると今の大人が忘れかけていたことなのかもしれません。

私の周りの人間にすすめてみた感じでは、みんなどうせTVでやるからその時見るよ〜
っていう感じの人が多かったです。
彼らが期待せずにTVで見たとき、どんな感じで見るのか、ちょっとだけ楽しみに
してたりします。



| 映画・演劇 | 05:40 | - | - |
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< September 2001 >>
+ SPONSORED LINKS
+ RECOMMEND
+ RECOMMEND
+ RECOMMEND
+ RECOMMEND
+ RECOMMEND
+ SELECTED ENTRIES
+ RECENT COMMENTS
+ CATEGORIES
+ ARCHIVES
+ MOBILE
qrcode
+ PROFILE
+ OTHERS
このページの先頭へ