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レミーのおいしいレストラン
今回は映画ネタ。見てきたのはピクサーアニメの「レミーのおいしい
レストラン」

映画館に行って予告編を見るたび、見たいと思っていたこの作品。
実際に見てみた感想は、「これってもしかして日本とアメリカの感覚の
違い?」とうむむ、と考え込んでしまったのだ。ってそんなに大した話でも
ないのだが。

ということで、今回はちょこっとだけネタばれの部分もあると思うので、
要注意。

作品自体はものすごくよく出来ていると思う。
なぜかネズミなのに、料理に目覚め、天才的な嗅覚と料理の腕を持つ、
レミーと、彼が憧れる伝説のシェフ、グストーが生前働いていたレスト
ランの雑用係で料理のセンスがまるでない、リングイニがひょんなことで
手を組み、レミーがリングイニを操縦することで、レストランを成功に
導いていく、という物語。

監督が、「Mr.インクレディブル」のブラット・バート監督ということも
あってか、人間の描き方や、細かなデティールの描き方はピクサー作品
らしく、本当にそれらしくデフォルメされていて。

今回の作品で製作サイドとしては、料理の描き方のリアルさに(本当に
香りがただよってきて、温かそうな)重点をおいていたらしいんだけど、
個人的に一番感心したのは、その料理を食べたときのおいしさの表現方法
だった。
これは確かに本当においしい味に出会ったときはこんな感じになるかも
なあ、という感じに仕上がっていて。

「ミスター味っ子」以来の、新しい美味しさの表現方法を編み出した辺りが
クリエイターの力を見せてもらった気がしたのだ。
料理が主題の映画で、やっぱり美味しさの表現ができないと魅力は半減だ
と思うし。

もう一つは、ネズミ、レミーの視点で厨房やら人の間や物の隙間を進んで
いくシーン。
これもあ〜実際ネズミの視点だとこんな風に見えるんだろうなあ、という
感じで面白かったし。
レミーの動きも、結構本当にネズミがちょこまかと動く感じでリアルに
見えて。

と、ここまでが手放しでほめる部分。
ここから先、個人的にえっ、っていうか生理的に受け付けるかどうかの
微妙なシーンがあって。

それが、ネズミたちが集団で動くモブシーン。
さっき書いたように、この映画、背景も含めてすごくリアルに描いてある
分、部屋の中にネズミがうじゃあ、といるシーンが何場面かあるんだけど
そのシーンになると、生理的に鳥肌が立ってしまう感じで。

いや、頭の中では、いや彼らは普通のネズミじゃなくて、マンガの世界の
ネズミなんだ、とわかっていても、そういうのを見た瞬間に自分の生理的
な気持ちの方が優先してしまうのだ。

だから見終わって、いやあ、よかったよかったという気持ちと、いや、
でもあんなに沢山のネズミが集団でいたらそれだけで恐怖だって、という
気持ちの葛藤が繰り広げられることになり。

なんだろうなあ、その辺に日本とアメリカの感覚の違いがあるのかなあ、
と思ったのである。

例えば、日本でこの作品が製作された場合、多分、こういう展開には
しなかったんじゃないかな、と思うんだよね。
例えば、ウルトラマンしかり、はたまたパーマンにしたって、主人公は
ある特別な力をもらったことを、物語の中では最後まで明かさないことが
多いと思うのだ。

それに対してアメリカの場合、スパイダーマンにしてもスーパーマンに
しても、割と(ごく関係に近い人には、という条件はつくけど)自分の正体
ってばらしちゃうことが多いというか。

もう一つは、日本で作った場合だったら、こんなにもネズミの家族に対し
ては、スポットライトを当てない気がする。家族よりは、職場の中でいか
にうまくつきあって成功に導くか、という物語になる気がするんだけど、
やっぱり彼の国では、家族の結びつき、協力が一番大切なものだという
感覚が強いんだろうなあ、と思ったのだ。

この物語の中のネズミの家族っていうのは、アメリカの中のマイノリティ
の移民一家に重ね合わされるんだろうなあ、と思うし。

でね、この映画の場合、主題がレストランだったからこそ、自分の中で
違和感というか、葛藤が生まれたんだと思うんだよね。これが例えば
「レミーの自動車工場」で、ネズミがいっぱい出てきたらまだ気持ち的には
余裕で見られると思うんだけど、普段は清潔でなければならないはずの、
レストランの厨房に、ネズミがわんさか出てくると、それがアニメとして
デフォルメされたものであったとしても、自分の衛生観念みたいなものの
方が優先してしまうのが、見ていながら面白かったのだ。
昔バイトしていて、厨房(やその他の場所)で、ネズミを見たときの衝撃が
未だに大きかったりするのかもしれないけれど。

これ、ネズミがレミー一匹だったら許せるんだけどね。不思議な事に。
あと、某ミッキーや、トムとジェリーのジェリーだったら、全然大丈夫
なんだけど。

という事で、普通に笑って朗らかな気分になると思ったら、ちょっと複雑
な気分を引きずる結果と相成ったのでした。

あ、ちなみに英語も割とわかりやすかったです。
あと、本編上映する前にピクサー作品ではいつも上映される短編アニメ
作品が、今回一番面白かったかも。ベタな笑いだったけど。
| 映画・演劇 | 21:49 | comments(0) | - |
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