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映画「甲野善紀 身体操作術」
今回は映画ネタ。
観てきたのは渋谷にあるUPLINK Xという小さな映画館で上映されている
ドキュメンタリー「甲野善紀 身体操作術」
古武術を元にした、身体の運用を研究されている人のドキュメンタリー
映画(ビデオ)である。
この映画、面白いから紹介しようと思うんだけど、その面白さを言葉で
言い表すのは本当に難しい。

私は、この映画の主人公、甲野善紀のトークショーや講習会に何回か
参加したことがある。
その時の印象でいうと、常人からかけ離れた動きを目の前で見せて
くれる人である。
例えば、一瞬で周りを取り囲んだ人間を3人倒してしまう杖術である
とか、総合格闘技で見かけるような、相手に倒されまいと身を潜めた
亀の様に地に這いつくばっている人間をいとも簡単にひっくり返して
しまったりとか。

興味のある方は公式サイトの予告編のムービーで観られるので、
観ていただくとして。

甲野さんのすごいことは、それをやってみせるだけではなく、身体の
どこをどのように使用すれば、同じように(って、簡単にできるわけで
はないのだが)できるのか、ということを説明してくれる、という事
である。

で、それって今の自分の仕事だったり、普段の身体の使い方にも結構
知らず知らずのうちに結構影響を与えていたりするんだよね。
それについて私が最近気付いたのは、社交ダンスのレッスンを受けて
いる時の先生の言葉が、甲野さんの古武術的身体運用法を通して動かし
ていくと、とても理解しやすい、という事なのだ。

具体的にいうと、身体の関節の遊びを取るところとか、足裏全体を
浮かす感覚であるとか、また、多分甲野さんの感覚とはちょっと違うと
思うんだけど、身体を体幹でひねらずに、甲野さんの言葉でいうならば
井桁の理論でずらしていくような感覚だったり。

これらは、一つの仮説であって、実際にどうなのかは自分自身の今後の
研究課題だと思うのでこの辺で。
でも、そんな風に甲野さんの身体運用術っていうのは、武術だけでは
なく、いろんな事に応用できるものなんだと思う。

この映画の中でも、甲野さんの身体の使い方を様々な分野に応用して
いる人たちが登場する。
それはラグビーなどのスポーツの分野だけではなく、フルートの演奏、
役者の動き、舞踊だけでなく、介護の現場でも応用されつつある。

映画の中でも、甲野さんはこうしなさい、と教えている訳ではない。
こういうやり方もありますよ、という実例を目の前で披露し、それを
それぞれの分野の人たちがどう応用しようか、工夫をする事によって
前述の分野に広がりつつある。

もう一つ、甲野さんのやっている事って、本人に言わせると、昔の
剣の使い手だった人たちには当たり前の事で、それが近代の日本に
なって以降、失われてしまった事なのだ、という事と、自分はその
名人たちの足元にも及ばない、といいながら年々進化し続けて、55歳?
の現在こそが、一番身体が動いている、らしいのである。

普通だったら20代が体力・筋力のピークであると言われる事が多いのに
甲野さんの場合、動きの質が変わることで、若い頃より今の方がもっと
身体が使えるのだとか。
それは、静止状態から20メートル位ダッシュしたときのトップスピード
では女子陸上競技のトップアスリートとほとんど変わらない、らしい。
55歳なのに関わらず、である。

その方法も以前見せてもらって自分でもやってみたこともあるけれど、
確かにすごく身軽に、すばやく移動できることに驚いた。(トップアス
リート並ではありませんが)

だからこの人を見ていると、質のいい経験を積んでいけば、本当に年を
重ねることが怖くなくなるっていうか、人間の肉体の可能性ってまだ
まだあるんだなあ、と勇気づけられるのである。

今回の映像を見ていて、甲野さんの動きを見ていてキレイだなあと
思った箇所がある。
それは役者の人に、日本刀を持った時の所作振る舞いを指導している
時の、一連の動きに全く無駄が見られずに、まるで本当に舞踊のように
見えたのだ。
踊りのよう、といったらご本人は気分を害するかもしれないけれど。

それは多分本身の刀を持って動いているから、それこそ注意がそれ
たら怪我をする、という文字通り真剣な状態で身体が動いているから
全身に集中力がみなぎっている感じに見えたからなのかもしれない。

もう一つは、この映画では、私が受講した以降の甲野さんの進化も
追ってくれているので、個人的にはとても興味深く見ることができた
んだけど、そんな風に映画を見ている間に、自分の身体のピースが
小さく割れて動くということがどういう事なのか、ちょっとわかった
気がしたのである。

それはわかった気がしただけであって、実際どうなのかは、自分の身体
で確かめてみないとわからないんだけど。
でも、映画を見るだけでも、自分の動きの質がちょっと変わった気が
するのだ。

甲野さんは一般の人も参加できる講習会を各地で開いているんだけど、
ご自身のWebサイトの日記によると、最近はチケット?が取りにくく
なっているらしい。
だから、次にいつ参加できるかはわからないけれど、またいつか参加し
てみたいと思っています。

映画自体は、とても好評のようで、上映期間が延期されたらしい。
確かに自分が行ったときも、映画館は小さい箱ではあるんだけど、
若い人たちが沢山来ている事にも驚いたのだ。
やっぱり、それだけみんな身体って事に注目してきているのかも
しれない。
| 映画・演劇 | 08:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
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