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ダヴィンチコード小説版
ということで、旅の途中に読んだ「ダヴィンチコード」の感想などを。
ネタバレには気をつけながら書いてみる。
この作品を読んだ第一印象は、「ああ、映画ナショナルトレジャーが
インスパイヤされたというか、参考にしたのって、この作品だったん
だなあ」である。
ナショナルトレジャーは、昨年観たディズニー制作の映画。
いわば、ライオンキングに対するジャングル大帝みたいな感じ?
テンプル騎士団とか出てくるし、美女と警察に追われる展開とかも
そんな感じだし。
(もちろん、若干の違いはあるわけですが)
物語は、ダヴィンチが作品に残した暗号を、主人公が解いていく
物語かと思っていたら、どちらかといえば「ソニエール(物語の冒頭
に死んでしまうルーブル美術館の館長)が残した暗号を解いていく」
という内容で。
ダヴィンチの残した謎というのは、その暗号をより本物らしく彩る
ための華麗な装飾品、という感じなのかも。

でもだからといって、その謎解きが面白くない、ということは全然
なくて。一つの手がかりに二重、三重の意味をかけているのが上手い
というか、面白かったです。

あと、ダヴィンチに関わる謎解きは、主人公にさせないで、新たな
ティーヴィングという第三者に解説させているのも上手いなあ、と
いう感じ。
これでそういう見方もあるよね、という感じになっているし。

実際、ダヴィンチがいかなる理由をもって「最後の晩餐」を描いた
のかというのは本人にしかわからないわけだし、キリストと元来
ヨハネとされている人物の間にある一見不自然に思える空間も、
何故、そのような構図にしたのかは、これまた現在では推測するしか
ないわけだし。

後は、シオン修道士会のメンバーリスト、というフランス公文書館で
手にはいるらしい、だけど専門家ではその真偽が疑われている文書を
持ち出して、それをダヴィンチと、そしてニュートンを結びつける
あたりのセンスは上手いなあ、という感じです。

リアルの世界ではそれはまるっきりの嘘だったとしても、この作品
世界では一つの真実として物語を丸くおさめているのはさすが全世界
を魅了しただけの事はあるなあ、と。

ただまあ、個人的には、何かにつけて大きな陰謀みたいなものに
結びつけるミステリーって、読み物としては面白くても、ちょっと
使い古された手法、という気もするのがちょっと。
多分、この方が収まりがいいんだろうけど。
あと、結局ファーシュ警部はいい人だったのか?
いつ変わったんだっけ?

だからこの作品を面白いと思った人は、日本の作家だと服部真澄
とか面白いかもしれない。
自分が読んだのは10年くらい前なんですが、香港返還に絡めた
「龍の契り」とか、某ディ○ニーの版権問題を扱った「鷲の驕り」とか
面白かったと思います。

でも日本のミステリで、有名人の残した謎を解く物語として、個人的
に一番のオススメはこれ。北村薫の「六の宮の姫君」
これは「円紫さんと私」シリーズの第4作なんだけど、このダヴィンチ
コードがラングドンシリーズの第2作であるように、それだけで独立
して読んでも面白いと思います。

芥川龍之介と、菊池寛という二人の作家の交流と作品をさかのぼって
芥川の小説「六の宮の姫君」という作品が生まれた謎を紐解いていく
ミステリー。
陰謀は何もありませんが、その分作家の力量を感じさせてくれる良質
の作品になっていると思います。

もしよろしければ、読んでみて下さいませ。
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