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それぞれのオリンピック
という訳でフィギュアのエキジビジョン(さすがに録画した)の
フィナーレを見終わると、ああ、本当にオリンピックも終わってしまう
んだなあ、なんて感慨にふけりたくなる。

フィギュアスケートに関しては、「はなまるマーケット」でもお馴染みの
フリーアナウンサー、今泉清保さんのBlogの内容が面白い。
他にも面白いBlogはいっぱいあるんだろうなあ、と思う。
私自身は、女子フィギュアのフリー演技は、安藤美姫選手が試技を
する組の直前にちゃんと起きることができて、最後まで生で見ることが
出来た。
で、ずぶの素人としての感想を言えば、サーシャコーエンも、スルツカ
ヤも、人間だったんだなあ、という感じかもしれない。

コーエン選手の滑走順が1番最初、そしてスルツカヤ選手の滑走順が
一番最後。もしもこの順番が違っていたら、もしくは男子シングルの
様にトップバッターのコーエン選手が完璧な演技をしていたら、結果は
違ったものになったのかもしれない。

男子シングルの場合には、フリー演技開始の段階でトップのプルシェン
コ選手と2位以下の選手の点差が開いていたせいもあるのかもしれない
けれど。
結局はコーエン選手、スルツカヤ選手とも転倒し、本来の実力は発揮
できなかったのかもしれない、なんて思ったのだ。

でもね、逆に言えばだからこそ荒川静香選手の演技が光る訳で。
おそらくはあの決勝のスケートリンクの中で、最も心が縮んでいなかっ
たのが、荒川選手だったんじゃないのかな。

私がそう思ったのは、荒川選手がイナバウアーから、3連続のジャンプ
を決めた後、笑顔がこぼれ出たときだった。
後から見直すと、その前から会場の拍手は誰よりも大きかったんだけ
ど、個人的にはこの笑顔が出たあとの荒川選手の演技が伸び伸びと、
大きくなった気がしたんだよね。

荒川選手が選んだ曲が、イタリアンオペラで開会式でパバロッティも
歌った「トゥーランドット」で、しかも荒川選手自身が好きな曲で、
世界選手権で優勝した曲だったことも大きいのかもしれないけれど、
終盤に近づくにつれて、本当に見る人をひきつけて、会場が一体に
なっていたんだろうなあ、と思うのである。
だからこそのスタンディングオベーションだったのかもしれない。

荒川選手の演技を見ていて、ちょっと前に紹介した本「文体とパスの
精度」
で、村上龍がこんな事を書いていたのを思い出した。


「(アメリカのアクターズスタジオインタビューでも有名な)リー・スト
ラスバーグの説では、人間というのはリラックスしないと集中できない
んだって。逆に集中するとリラックスできる。よくみんなリラックス
しろというけど、簡単じゃないもんね」



だから今回の女子フィギュアの結果は、よりリラックスし、集中が
出来た荒川選手の勝利だったのかも、しれない。
でも、それで彼女の金メダルの価値が下がる訳ではないし。
あの場であれだけの演技が出来た荒川選手には、本当に心からの拍手を
送りたいと思う。


そしてもう一つ、女子フィギュアで印象的だったのは、スルツカヤ選手
の、演技が終わった後の表情だった。

彼女は金メダルのかかった、最も重要で失敗の許されない試技の中で、
残念ながら転倒してしまうんだけど、その試技の終わった後の表情が
落ち込んでいる、というよりはなんかものすごく晴れやかな表情に
見えたのだ。
それがコーエン選手の表情とは対照的な感じがして。

なんかそれは、全てのプレッシャーから解放された人の清々しい笑顔に
見えたのである。本当は心の中では煮えくりかえっていたのかもしれ
ないけれど。

でも、スルツカヤ選手に限らず、ほとんどの冬季オリンピックの競技
って、ミスと紙一重だと思うんだよね。
だって考えてみたら、雪の積もった勾配を駆け下りたり、氷の上で
競争したり、演技したりをする訳で。

夏季オリンピックに比べても自然の影響を受けやすい訳だし、また
メンタルのちょっとした違いが大きく結果に現れたりもするんじゃない
のかな、と思うのだ。

だから他の競技でも、本命と目される人が結果を残せなかったり、
女子スピードスケートの岡崎朋美選手にしたって、本当に僅差でメダル
を逃してしまったりする。
そしてそのミスを取り戻そうと思う選手たちにとっては、4年間という
時間は、結構長いことだと思うのだ。

でも、だからなのかもしれないけれど、ミスをした事や、結果がでなか
ったことにどこか優しい気もするんだよね。
それよりも、よくぞ皆頑張った、という気にさせてくれるというか。
もちろん、その上でメダルを取った人の事は素晴らしい、と思うの
だけれども。

でもオリンピックという晴れ舞台に立てるだけでも、すごいことなん
だと思うし、そこに至るまで、例えばボブスレーにしてもカーリング
にしても、はたまたアルペン競技やスケート競技にしたって、強化費
もままならない状況や練習場所が制限されている状況でも、それぞれ
の選手が海外遠征費などをやりくりして、練習に練習を重ねた結果と
して、あのオリンピックの舞台に立てている訳で。

すべての人がメダルをもらえないのは当然にしても、でもそこに至る
までの選手の人、スタッフの人たちの努力の全てが泡になった訳でも
ないだろう。

この先、もしも日本が本気でメダルを取りに行くのなら、そういう
環境の整備が必要だと思うし、それはただ単に根性だけで済むことでも
ない訳で。

だからただ観戦し、応援する立場の人間としては、それぞれの選手たち
のパフォーマンスが見られてよかったなあと思い、拍手をしたいなあ、
と思うのである。
うまくまとまらなかったのでこの辺で。
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