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法隆寺・薬師寺めぐり

ということで2日目の午後は、法隆寺に行ってきた。
実は、法隆寺に行くのは、これが初めてで。

じゃ、なんで今回法隆寺に行ってみたいと思ったかといえば、
これまた、やっぱり「ほぼ日刊イトイ新聞」と1冊の本の影響である。
我ながら、すごく感化されやすいというか。
その本の名前が、「木のいのち 木のこころ」
斑鳩の地に住み、法隆寺をはじめとする寺社の修復を手がけてきた
宮大工の三代にわたる聞き書きの本である。

いつもなら、ここで色々と引用したいところなのだが、この本、内容が
濃いのでどこを切り取ればいいのかわからないくらいで。
ここでその内容の一部をかいつまんで書かせていただくとすれば、

法隆寺の建築物は、1300年前の世界最古の木造建築であるけれど、
これらの建物が今も現存しているのにはちゃんと理由があるという。

その理由の一つは、当時の宮大工が、きちんとお寺の伽藍を造る場所の
地相を見たこと(その結果、堅固な地盤の上に立っているので、多少の
地震では崩れなかった)

もう一つは、その建物の素材に、当時で樹齢2千年ものヒノキの木を
使用したこと。ヒノキは加工もしやすく、また1300年以上経った今で
も、法隆寺の木材にかんなをかければヒノキの匂いが漂ってくると
いう。すなわちまだ生きているのだ。

仏教建築は、中国から技術を移入したといわれているが、当時でも中国
の建築は石やレンガを併用しており、また日本のヒノキのような木材も
大陸にはなかったため、ヒノキを加工して、日本の気候に合わせてあの
形に塔をつくるというのは、当時の日本の宮大工たちの知恵と経験に
よるものであるらしい。

そして、法隆寺や薬師寺が建てられた頃には日本にも、樹齢2千年の
ヒノキの林が存在していたが、現代の日本には樹齢500年位のヒノキの
林しか存在してはいないらしい。だから後ほど触れるが、約25年前に
修復された薬師寺の木材は、台湾に現存していた、樹齢2000年のヒノキ
の林から伐採して加工を施したということである。

で、その樹齢2000年のヒノキも、きちんと乾燥させて、木の性質に合わ
せた場所に用いる、という適材適所に用いることによって活きるのだ、
とこの本は語ってくれるのだ。

その他、詳しい内容については「ほぼ日刊イトイ新聞」のサイトに詳しい
ので、興味のある方はどうぞ>>こちらから


でもそうまで言われたら、やっぱり1300年前のヒノキの感触と、当時の
宮大工たちの知恵の結集した建物を見に行きたいと思ったのである。
ということで、一路法隆寺へ。

ということで写真がこちら。

いやでもね、百聞は一見にしかず、というか、山門を抜けて中門と
金堂と五重塔が並んで立っているのを見たら、ただその美しさに感動
するだけで。

この法隆寺が出来た頃っていうのは、仏教が当時の最先端をゆく学問
だった訳だけど、多分当時の人も山門をくぐって、この伽藍を見ただけ
で、なんか仏教って素晴らしいものかも、と思ったんじゃないのかな。
なんて事を思わせるくらい、こじんまりとはしているけれど、清々しさ
を感じさせるつくりになっていて。


五重塔、金堂にしても余計な情報は全くなくても、まっすぐに立って
いる姿を見るだけでも美しい、と思えるのだ。

また、五重塔の立っている西院から、夢殿のある東院まで移動して
いる時にも気がついたことだけど、この法隆寺の中も、伊勢神宮の
内宮と同様に、周りに一切近代以降の建築物が見えないようになって
いて。

だから回廊?の築地塀の感じと相まって、まるで自分が1300年前に
タイムスリップしたような気にさせてくれるのである。
おそらくは当時の都大路もこんな感じだったのかもしれないし、また
もしかすると聖徳太子もこの道を通ったのかもしれないわけだし。

という感じで法隆寺を後にして、今度は薬師寺へ。

薬師寺は、先ほどの「木のいのち 木のこころ」の著者である宮大工、
西岡常一さんと小川三夫さんによって、当時は東塔しか現存していな
かったのを、薬師寺の管主の努力もあり、建立当時の技法によって
金堂、西塔などを再建することに成功したお寺なのだ。

だから薬師寺の白鳳伽藍と呼ばれる場所(現在も一部は修復中)は、
1300年前に建てられた東の三重塔と、現代に蘇った西の三重塔を見比
べることが出来るのである。

ということで写真がこちら

東塔

西塔
西塔は光線の関係に見づらいかもしれないけれど、朱塗りの柱によって
彩られており。
他の伽藍もそうなんだけど、当時の人たちにとって、仏教建築って
こういうやっぱり大陸的というか、こういう朱塗りで「きらきらし」と
言われた感じだったんだろうなあ、と思ったのである。

また薬師寺では、小学校の教科書にも載っているらしい、薬師寺の釘の
が面白かった。
曰く、昔の釘の方が、鉄の成分も多く、また太くて表面も滑らかでは
なかったので、木に打ち込んだ時にしっかりと食い込み、また長年
保つのだそうだ。
現代の洋釘では、やはり木造建築はそんなに長くは持たないらしい。

さて、薬師寺では、実は一つのサプライズがあり。
境内の中で、フランス人と思われるTVクルーが、薬師寺の撮影をして
いたんだけど、その中で解説していたのが、おそらくは先ほどの本の
執筆者である、小川三夫さんで。

こんなところで会えるとは、と思い、せめてご挨拶くらい、とも思った
んだけど、向こうは仕事中だし、ちょっと他のところを見ておこう、と
思った時にはTVクルー共々跡形もなく消えていて。

後の後悔先に立たず、とはこのことである。
せっかく会えるとは思えない人に会えたんだから、声ぐらいかければ
良かったなあ、なんて思ったのだった。

薬師寺のそばには、現在金堂を修復中の唐招提寺もあるので、そちらの
修復が終わった後にでもまた来てみたいと思います。
そんな感じで想定外のことも起こりながら、とても充実した奈良路で
した。

次回は番外編?ということで続く。
| ひとり旅・旅行 | 00:51 | comments(2) | trackbacks(0) |
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快晴の空ですね!見事!!

宮大工のお話、非常に面白かったです。
とてもいい時のご旅行でよかったですね。私も行きたくなりました。
| チー | 2006/02/20 4:29 PM |

>チーさん
コメントありがとうございます。
おかげさまで天気に恵まれてよかったです。
京都はちょっと寒かったですが、奈良は
あったかかったですよ。
| harry | 2006/02/20 11:55 PM |










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